たぶん、誰かのファンになるということは、少しのきっかけとタイミングがあれば誰にでも起こり得ることだと思う。
街中でふと耳にした、とか、テレビで歌っているところを見た、とか。
世界中の音楽やアーティスト全てを知ることはできないけれど、そんなちょっとしたきっかけが多ければ、発信する側もリスナーも、ハッピーになれるんじゃないかと思う。
今回5回目を迎えた関西歌謡祭、キーボーディストとして、ホストバンドのバンマスとして、ステージ演出の一端として、そんなことを考えながら取り組んできました。
総勢23組の強烈な出演者が次々と入れ替わり立ち代り出てきてパフォーマンスを繰り広げるまさに歌謡祭、見に来て頂いたお客さんは、きっとお目当のアーティスト以外にもインパクトを受けた出演者がいたはず。
シンガーソングライターもアイドルも、ロックもポップスも、男も女も関係なく、一丸となってイベントを完走することで、より個々の存在感を大きくし、それが関西の音楽シーンをより多彩に、そして強固にするものだと信じています。
今回のイベントの骨子は、実は前回去年の12月の第4回関西歌謡祭が終わった直後のその日の楽屋で伝えられました。
明らかな規模の巨大化に、半ば冗談だと思って、「いいですよ、やりましょう!!」と引き受けたら、年内に続々と出演者が決まり出し、腹を括った記憶があります(笑)。
2月にはリハーサルが始まりましたが、皆様とても協力的で、円滑に進めることができました。
普段はあまりバンドをバックにして歌うことのないアーティストさんを、フルバンド編成で観れるというのも、この歌謡祭の特徴ですので、できるだけ細かく入念にやっていきました。本番を見てもらえたなら、バックバンドとはいえ即席感は無かったと、わかってもらえると思います。
もちろん、全てが順調だったわけではなく、ご指摘を受けるところもありましたし、逆に私が声を荒げることもありました。
もっとやりたかったこと、やれなかったこと、たくさんありますが、それでも、確実にやって良かったと思える、手応えのあるイベントになったと思います。
ステージ上で、皆さんの背中を見ながら、同じ空間を共有できたということは、一ミュージシャンとしてとても幸せなことなんだと、噛み締めながら、1曲1曲弾きました。
色んなタイプの楽曲を演奏できて、純粋に楽しかったですし、ミュージシャンとしても、また一つ成長できたように思います。
始まったらあっという間でした、って言いたいけれど、さすがに曲数がとんでもなかったので、相応に長く感じました(笑)。
第1回から少しずつ大きくなってきたイベント、私は皆勤です(自慢)。
こんな楽しいステージに毎回呼んでくれるプロデュースのPTCMの皆様、並びに多くの関係者の方々、そして関西の音楽シーンを盛り上げるアーティストの皆様に、今一度、感謝したいです。